2016年09月14日
津田
信太郎
市民局長
アメリカズカップ・ワールドシリーズ福岡大会につきましては、来年6月に英国領バミューダで開催される世界最高峰のヨットレースであるアメリカズカップの予選会の1つでございます。アジアで初めて開催される福岡大会は、昨年7月から世界各国で行われている予選会の第9戦目となり、本年11月18日金曜日から20日の日曜日までの3日間、中央区地行浜沖を会場として、日本を含む6カ国が参加して開催されます。以上でございます。
次に、福岡大会が開催されることにより、どのような効果があると見込んでいるのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
本大会を開催する効果でございますが、福岡市は日本における大学や高校ヨット部の発祥の地であり、多数のオリンピック選手を輩出するなど、現在も博多湾において盛んに活動が行われております。その博多湾を舞台に開催される世界最高峰のヨットレースを目の前で観戦できることは、ヨットを初めとする市民スポーツの振興や青少年の健全育成に寄与することが期待されます。また、アメリカズカップは世界的に著名なヨットレースであり、国際スポーツ都市としての都市ブランド力の向上につながるものと考えております。さらに、国内外から多くの観戦客が来訪されることにより、地域経済の活性化にも効果があると考えております。以上でございます。
アメリカズカップが福岡で開催されることについて、福岡市はさまざまな効果を見込んでいるということでありますが、一方で、福岡市がこの大会にどのように関与しているのか、これまでの報道発表等で余り詳しく説明をされておりません。
大会開催に当たり、福岡市はどのような支援を行っていくのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
福岡市は大会の開催に当たり、開催地及び組織委員会の一員として支援を行っております。具体的には、レース会場となる地行浜沖の海域や観戦スペースを設置する地行浜及び百道浜、さらに、大会のベースキャンプとなる小戸ヨットハーバーなどを提供するとともに、福岡県警や福岡海上保安部など、関係機関、団体との調整を担っております。以上でございます。
大会会場となる博多湾は毎日、数多くの船舶が行き交っているため、航海上の安全面の配慮が大変重要であります。アメリカズカップは国際的に有名なレースであることから、海上からのレース観戦を希望する観覧船が国内外のさまざまなところから博多湾に訪れることが見込まれるため、これらの船舶にソフト面、ハード面でどのように対応していくのか、懸念をいたしております。
そこで、お伺いをいたしますが、アメリカズカップの運営側から海上利用に関してどのような要請が来ているのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
アメリカズカップのレースは一定の海域を占有して行われるため、海域の占有利用の手続が必要でございます。そこで、アメリカズカップの本部事務局から要請があり、海域の管理者である福岡海上保安部や港湾管理者との調整を行っております。あわせて、海域を占有して利用することについて地元関係者の理解を得るため、福岡市漁業協同組合や定期船運航会社などと協議を重ねているところでございます。以上でございます。
地元関係者との調整については、博多湾の状況を一番理解している福岡市が前面に出て調整を進めているということでありますが、福岡県セーリング連盟にお伺いしたところ、レースが行われる海域には例年、福岡市漁協姪浜支所のノリの養殖網が設置されていますが、そこで、お伺いいたします。
今回のレースが開催されるということで、ノリの養殖網への影響はないのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
レースエリア及び船による観戦エリアにつきましては、福岡市漁業協同組合からいただいた養殖網の設置場所の情報をもとに、レースエリア及び船による観戦エリアが養殖網の区域へかかることのないよう設定をし、養殖に影響がないよう調整をいたしております。以上でございます。
レースエリア及び観戦エリアは、ノリの養殖網にかからないように設定されるとのことですが、先ほど述べましたように、レース当日には国内のみならず海外からも観覧船が会場に来ると予想されます。これらの船がノリ網の設置場所も含め、会場周辺の進入禁止区域に入り込むなどのトラブルを防止する取り組みが必要だと考えますが、国内外からの観覧船に対し、レースの円滑な開催のため、どのような対応をとろうと考えているのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
国内外からの観覧船への具体的な対応策につきましては、専用の観戦エリアを設定することとしており、そのエリアに入ることができる船を事前に大会の公式ホームページから登録できるよう検討しているところでございます。以上でございます。
アメリカズカップでは自家用船での観戦も一般的であり、シンガポールや韓国の国際ジュニアヨットクラブの関係者と話をした際にも、自家用のヨットで福岡まで来ると話をされておりました。
国内外から来た多数の観覧船が博多港に滞在することが予想されますが、それらの船の交通整理や停泊地の確保などはどうするのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
観覧船の交通整理につきましては、組織委員会においてレースエリア及び観戦エリアに警備艇を複数配備するとともに、福岡海上保安部からも巡視船を派遣していただくよう協議をしているところでございます。
次に、観覧船の停泊地につきましては、博多湾内のヨットマリーナなど、外部からの船舶を受け入れている停泊地の情報を取りまとめて、福岡市のホームページや大会の公式ホームページなどで情報発信することといたしております。以上でございます。
現場でのトラブルを回避するためにも、観覧船を取りまとめる仕組みづくりと情報発信を徹底していただけるようお願いをいたします。
さらに、アメリカズカップは世界最高峰のヨットレースではありますが、そもそも日本での知名度はまだまだ高くありません。開催都市である福岡市においても、まだ市民に広く知られている状況ではないと思われることから、しっかりとPRを行っていく必要があります。
そこで、お尋ねをいたしますが、国内外への広報についてどのようなことを予定しているのか、教えてください。
津田
信太郎
市民局長
アメリカズカップの広報につきましては、福岡市のホームページや市政だよりに開催決定の記事を掲載しており、さらに、天神周辺のデジタルサイネージなどでアメリカズカップのPR動画を上映いたしております。今後は組織委員会で立ち上げる公式ホームページで情報提供するとともに、大会のポスター、チラシを市内各所に配付するほか、メディアと連携した情報発信やスポーツイベント等におけるPR活動を行い、大会認知度の向上と開催機運の醸成を図ってまいります。以上でございます。
いろいろと企画が組まれているようですが、大会開催までもう2カ月しかありませんので、さまざまな機会を見つけて、積極的に今大会を福岡市民や日本国内に向けてPRをしていただければと思います。
大規模なスポーツ大会が市内で開催される場合には、その効果や恩恵がしっかりと福岡市民に行き渡るようにしてほしいと考えますが、市民に大会の恩恵を還元するため、組織委員会として何か検討をしていることがありましたら教えてください。
津田
信太郎
市民局長
市民の皆様への還元に関するお尋ねでございますが、組織委員会におきまして、大会やヨットをより身近に感じることができる機会づくりとして、子どもたちが実際にヨットに乗船する青少年体験事業や世界トップレベルの競技を目の前で観戦できる招待事業を検討いたしております。さらに、福岡マラソンエキスポなどのイベントに、大会に参加する選手などに出演していただくことも検討をいたしておるところでございます。以上でございます。
福岡市は、ユニバーシアード福岡大会に始まり、これまで数々の国際スポーツ大会を開催してきましたので、多くのノウハウを蓄積していると思います。そのノウハウを活用し、大会の大成功はもちろんのこと、広く市民に効果が行き渡るように努めていただきたいと思います。
今回、幸運にも福岡が日本及びアジアで初の開催地に選ばれましたが、次回のアメリカズカップ・ワールドシリーズがどこで行われるのかは全くの未定であると聞いております。次回以降も日本の福岡が開催地に選ばれるよう、これまでのノウハウを生かし、しっかりと周知や広報をして市民を巻き込み、おもてなしも含めて福岡市で最高の大会ができたと言われるよう、成功に向けて取り組んでいただきたいと思います。
また、福岡市においては、アメリカズカップに加え、ラグビーワールドカップや世界水泳の開催も予定されております。国際スポーツ都市としてもブランドをもっと高められるのではないでしょうか。今後の展開について市長の御所見をお伺いいたします。
津田
信太郎
市長
このたび世界最高峰のヨットレース、アメリカズカップ・ワールドシリーズの福岡市開催が決まったわけでございますが、これは美しい景観を持つ博多湾はヨットレースに適している波と風に恵まれて、また、日本における学生ヨット競技の発祥の地として、また、古くは安曇族も含めて、長い歴史を積み重ねてきたこと、さらには福岡市においてこれまで多くの国際スポーツ大会で成功をおさめてきたことが評価されたものであると考えております。
福岡市では、今後も平成31年のラグビーワールドカップ、そして33年の世界水泳と、国際スポーツ大会の開催が続いてまいりますが、これらは子どもたちを初めとする市民の皆様に夢や感動を与えますとともに、津田議員御指摘のとおり、国際スポーツ都市としての都市ブランド力の向上に大きく寄与するものであるというふうに考えております。
今後とも、市民の皆様や経済界などの御協力をいただきながら、私自身もしっかりリーダーシップをとって、市役所一丸となってこれらの大会を成功に導くとともに、引き続きスポーツMICEの推進にしっかり取り組んで、国際スポーツ都市福岡のブランド力を高めていきたいと考えております。以上です。
市長の力強い決意をお聞きして、心強く思います。福岡市は市内生産額の90%が第3次産業で構成されている都市であり、市外から多くの観光客を受け入れることは都市の成長に欠かせないことだと思います。今回のアメリカズカップに引き続き、2019年のラグビーワールドカップ、2021年の世界水泳選手権が福岡市で開催されることは、またとないチャンスではないでしょうか。大規模国際スポーツ大会の開催は、スポーツの力による青少年の健全育成や市民の健康づくりはもちろんのこと、全世界への報道を通じた都市ブランド力の向上や観光客を多く誘引できること、また、地元経済の活性化などが期待されるところであります。福岡市がさらに飛躍を果たし、新たなる段階へとステップアップしていくためにも、今後とも、世界レベルのスポーツイベントの招致に向けて積極的な取り組みを進めていただけるよう要望し、私の質問を終わります。
津田
信太郎
福岡市は博多湾という日本有数の港湾を有し、まさに海とともに発展してきたまちであります。この福岡市において、世界最高峰の国際ヨットレースであるアメリカズカップの予選大会であるワールドシリーズが日本、そしてアジアで初めて開催されることが決定をいたしました。大会運営については、日本セーリング連盟とワールドシリーズに日本から参戦しているソフトバンク・チーム・ジャパンのスポンサーであるソフトバンクが中心になると聞いておりますが、大会が円滑に運営されるためには開催地である福岡市の支援が大変重要だと考えます。
そこで、幾つか質問いたします。
まず、アメリカズカップ・ワールドシリーズ福岡大会の概要についてお答え願います。