議会質問

国際観光の振興についての質問

2012年06月25日

福岡市は、昭和62年に策定した基本構想において、都市像の一つに活力あるアジアの拠点都市を掲げ、これまでおよそ25年間取り組んでまいりました。平成元年に開催されましたアジア太平洋博覧会を契機に、現在まで続くアジア太平洋こども会議やアジアマンス、アジアフォーカス・福岡国際映画祭の開催、アジア文化賞の創設などさまざまな事業に着手してまいりました。アジア太平洋こども会議では、これまで約7,800人のアジア太平洋の子どもたちを福岡に招き、1,600人の福岡の子どもたちがアジア太平洋の国々を訪れております。この子どもたちの交流は、福岡とアジア太平洋の国々をつなぐ象徴的なものになっており、その経験者が今大人になり、社会的に立場を担っていくようになる中、その注目度は次第に高まってきていると思います。
また、国際化のための基盤整備につきましては、平成5年に博多港国際ターミナルを開業し、平成7年にはマリンメッセ福岡、平成15年には福岡国際会議場を整備したところであります。一方で、各国領事館や九州唯一の国連機関である国連ハビタット福岡本部の開設など福岡の国際化を高める機能の充実が各所で図られております。これらの継続的な取り組みもあって、博多港は日本の港の中でも外航航路の乗降客数が第1位となり、つい先日、6月21日には乗客定員3,800人を超えるアジア最大級のクルーズ船、ボイジャー・オブ・ザ・シーズが寄港するなど、ことしも数多くのクルーズ船の寄港が予定されております。
国際会議の開催件数におきましても、平成21年、22年と2年連続で東京に次いで第2位となり、ことしも国際泌尿器科学会総会、国際ユニヴァーサルデザイン会議2012in福岡や2012年ゴールデンオールディーズ・ワールドラグビーフェスティバル福岡、東洋東南アジア・ライオンズフォーラムなどの大規模な国際コンベンションが予定されていると聞いております。さらに、2016年には福岡市で開催される国際コンベンションの中では参加国数、参加人数ともに過去最大規模のライオンズクラブ国際大会の開催が予定されていると聞いております。そのような取り組みを進めてきた中、昭和62年に策定して以来、将来の方向性を示してきた福岡市の総合計画の見直しが現在進められていると聞いておりますが、どのような検討をされ、策定されるにいたしましても、福岡市を国際都市とするという大きな方向性は柱として揺るぎないものと考えております。また、市長も国際都市福岡を目指す気持ちは同じだからこそ、文字どおりアジアのリーダー都市や、国籍などにかかわりなく、ユニバーサルデザインの理念に基づいただれもが思いやりを持ち、すべての人に優しいまちを目指したユニバーサルシティ福岡というまちづくりの方向性を掲げていると思っております。平成24年から市民局の文化部門、教育委員会の文化財部門などを移管して、経済観光文化局という組織をつくったのもその本気度のあらわれだと思っております。
国際都市といいましても、人それぞれ描くものはさまざまでございます。その人なりの定義があろうかと思いますが、国際貿易が盛んであったり、外国人がたくさん住んでいることであったり、世界的に有名であったりすると思います。国際都市に欠かせない要素につきましても、また、選び方は異なっていると思います。私も、福岡に人や物を国内外から集中し、すべてが福岡を経由して広がっていくような、そのような機能を有した国際ハブ都市を目指すべきだという持論も持っております。しかしながら、それはまた後日に譲りまして、本日は福岡市が国際都市となるためには国際都市にふさわしい市民がいる、そんな空間があるということが必要であるというところから質問をさせていただきたいと思います。
私たち市民のふだんの生活の中に外国の方々が普通に存在し、隔たりなく交流していくことで、私たち自身の国際意識は自然に向上していくと思います。そして、そういった市民が外国の方々と自然に触れ合っている空間があちらこちらに生じることが、国際都市づくりの最初のステップであると信じております。福岡に来てくれる外国の方々が違和感なく時間を過ごしてもらえるような、そんな私たちなりのおもてなしのまちづくりを進めていかなければなりません。人が触れ合い、お互いに親しんでいること、そして、一緒にいるのが違和感なく普通になること、そういった個々の関連性の積み重ねが一番着実な国際都市へのしっかりとした道順ではないかと思っております。
人が触れ合うには、多くの外国の方々を福岡市に呼び込む、そして、つまりは国際観光の振興であったり、留学生やビジネスマンなど多くの外国人をまちに取り込み、中長期にわたって定住させることであったり、さらには福岡市が積極的に海外に飛び出し、それぞれの国でつながりをつくり、交流していくことであったりします。それぞれの取り組みは関連性も高く、それぞれ大事でありますが、私はまず国際観光の振興に本格的に注力すべきだと思っております。福岡市は、観光地としての魅力がまだまだ十分ではなく、観光は強みではないという声も聞きます。しかし、福岡市の経済構造を見ますと、観光に関係があると思われる卸業、小売業及び宿泊、飲食を含むサービス業が市内総生産の約6割を占めており、観光により影響を受ける産業のすそ野、規模が大きいとわかります。観光、コンベンションの推進により国内外から多くの方々が福岡市を訪れることが、宿泊、飲食、ショッピングやタクシー、バスなどの交通手段、さらにお土産品などを含め、さまざまな消費効果を生み出し、福岡市の基幹産業を活性化する効果があるのです。今後の都市の成長を決める重要な産業でございますので、大きな柱としていかなければならないことは間違いございません。
そこで、福岡市が真の国際都市となることを目指して、今後どのような取り組みを進めていくのか。国際観光の振興を中心にしながら、その具体的な取り組みや考え方についてお尋ねしたいと思います。まずは、福岡市がこれまで取り組んできました到達点とも言えます現在の状況や、今、まさに取り組んでいることなどを確認したいと思います。
国内外から福岡市を訪れる観光客の数についてですが、1年間に福岡市を訪れる観光客の近年の推移はどうなっているのか、また、そのうち外国人観光客の推移はどうなっているのか、お尋ねいたします。
次に、そのような観光客を呼び込むためにさまざまなプロモーション活動を行われていると思いますが、中でも外国人観光客を呼び込んでいくために外国人に対して実際に行っているプロモーション活動や、観光客誘致の取り組みについてはどのようなことがあるのか、お尋ねいたします。
また、そのようなプロモーションや誘致活動の効果もあって、福岡市を訪れた外国人観光客にとって、まず頼りとなるのが母国語で表示されたガイドブックやマップ、案内看板などでありますが、福岡市内において多言語で表記をした案内看板や多言語マップの整備など、外国人観光客を受け入れるための環境は整っているのかどうか、また、外国人観光客が市内の観光スポットを周遊できるようにするためにどのような取り組みが行われているのか、お尋ねいたします。
続いて、着地型観光の主要なコンテンツといたしまして、観光案内ボランティアは全国でも多くの都市で活躍しておりますが、現在、福岡市観光案内ボランティアの登録者数は何名となっているのか、また、外国人への対応の体制はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
また、福岡を訪れる外国人が違和感なく滞在できるよう福岡市民が海外の多様な文化を理解し、外国人と隔たりなく交流できるような意識を養うことが大事であると思いますが、観光客だけでなく、留学生を初め、ふだんから中長期にわたり福岡市に滞在する外国人について市民が理解を深められるようどのような取り組み行っているのか、お尋ねいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

経済観光文化局長

まず、福岡市を訪れる観光客の推移につきましては、福岡市観光統計によりますと、平成22年の観光客数は1,642万人で、ここ数年、ほぼ横ばいの状態でございます。また、外国人につきましては、国の出入国管理統計の福岡空港及び博多港からの外国人入国者数は、平成22年の入国者数が過去最高の76万人となったものの、昨年は東日本大震災の影響などを受けまして59万人と減少しております。しかしながら、ことしに入ってからは震災前の水準までに回復しているところでございます。
次に、外国人観光客に対するプロモーション活動や観光客誘致についてでございますが、中国や韓国などの国々において、国際観光展への出展や、熊本市や鹿児島市、釜山広域市と共同でのトッププロモーションの実施や観光説明会の開催、さらには現地旅行社などへの個別訪問を行っております。また、海外のエージェントやキーパーソンの招請、外国映画などの撮影誘致、さらには海外のメディアの活用により、海外での福岡の旅行商品化の促進や観光情報の発信を行っております。
次に、外国人観光客の受け入れ環境の整備につきましては、多言語のガイドブックやマップなどを作成して観光案内所などで配付しているほか、観光施設周辺や天神、博多駅地区では民間事業者や地域団体と連携し、外国語表記の誘導サインや案内板を設置し、外国人観光客の受け入れ環境の整備を行っております。また、外国クルーズ船の乗客に対しましては、市役所1階に臨時観光案内デスクを設置し、外国語による観光案内サポートを行うとともに、買い物の利便性を図るために天神地区などにおける中国語の買い物ガイドの配付や両替、カード決済の普及啓発を行うなどソフト面での充実を図っております。
また、観光スポットの周遊を促進する取り組みといたしましては、福岡シティループバス「ぐりーん」に加え、3月から運行を開始した福岡オープントップバスの導入により、市内の観光スポットを手軽にめぐることができるようになっており、外国人にもわかりやすく広報するためにオープントップバスについての多言語リーフレットの配付を行っております。
次に、福岡市観光案内ボランティアの登録者数につきましては、現在96名の方が登録されており、主な活動として、まち歩きガイドのほか、市役所1階ロビーと博多町家ふるさと館におきまして、訪れた方に対する観光案内を行っていただいております。このうち、外国語での案内が可能なボランティアは英語が9名、韓国語が1名、中国語3名の方が在籍されており、外国人を対象としたまち歩きガイドの依頼があった場合には、外国語でのガイドを行っていただいております。そのほか、大型クルーズ船受け入れに伴い、ボランティアで案内や通訳活動を行っていただくウエルカムサポーター制度もございます。以上でございます。

議会質問

総務企画局長

市民が外国人への理解を深める取り組みにつきましては、財団法人福岡国際交流協会などにおいて、外国語の学習を通して国際理解や国際交流の促進を図る留学生から学ぶ外国語教室、外国人が日本の家庭に滞在や訪問し、文化の相互理解と交流を深めるホームステイやホームビジット、外国人留学生や青年海外協力隊経験者を小中学校などへ講師として派遣し、外国の文化の紹介などを通して国際理解の推進と国際力の育成を行う国際理解教育講師派遣事業など各種の取り組みを実施いたしております。以上でございます。

現在のさまざまな取り組みをお聞きし、大変安心いたしました。自分も海外に長く行っていたこともあって体験的によくわかるんですが、これらの取り組みがきちんと行われれば、外国人観光客の方たちの不安や不満をある程度小さくできるのではないかと思います。現在の取り組みをどんどん拡充していただき、着実に実行していってほしいと思います。しかし、今の取り組みだけでは十分ではないところもあり、取り組みの優先順位などもありましょうが、ここで2点について強く要望しておきたいと思います。
第1点は、福岡を訪れた外国人へのサポート体制の確立であります。中でも観光で来られた方にとって、不幸にも病気やけがなどに遭われた際には、その不安な感情は容易に想像できます。そういった本当に困ったときにきちんと手を差し伸べることができるよう、さまざまな形でのサポート体制を考えていってほしいと思います。最初から完全なものはできないかもしれませんが、まずは始めること、そして、実際に利用された方たちの意見を反映して、どんどん充実させていくことが必要であると思います。
第2点は、観光ボランティアの充実であります。
私は昨年、第3委員会の出張で石川県金沢市の観光ボランティアの「まいどさん」を視察させていただきました。「まいどさん」は平成6年に活動を開始し、現在300名ほどの体制で活動をされています。観光客が楽しく金沢の魅力を知ってもらうために、おもてなしの心を大切にし、多様なニーズに合わせ各地を案内してくれるので、観光客の評判も高く、リピーターも毎年ふえているとのことでございます。近年増加している外国人観光客に対しても、通訳ボランティアを多数配置するなど多様化する言語にもしっかりと対応をしています。「まいどさん」は、金沢市のボランティア大学校で観光についての研修を受けなければ資格を得られず、その上、人気もあり、競争率は高いとお聞きしました。トレードマークでもある黄色の服は彼らのステータスでもあり、「まいどさん」であるということは、ボランティアの皆さんの誇りでもあるそうです。福岡市においても同じ仕組みはとれないにしても、金沢の「まいどさん」制度のように見本となるすばらしい取り組みがあるわけですから、しっかりと学び、ガイドさんのモチベーションを維持する、また、やる気をアップする仕組みとして表彰制度を整備したり、また、皆さんに親しみがわくような愛称を募集するなど福岡市なりの工夫を凝らして、よそにも負けない福岡市のすばらしい仕組みを構築してほしいと思います。
次に、福岡市が国際観光に力を入れていき、その結果として外国人がたくさん訪れるようになることで、福岡市にもたらされる直接的な効果について幾つかお伺いしたいと思います。
外国人観光客がショッピングなどで福岡市にもたらす経済効果は大きいものと推測しておりますが、国内観光客及び外国人観光客が市内で消費する1人当たりの金額は幾らか、お尋ねいたします。また、福岡は外国クルーズ船の寄港数の増や船の大型化が見込まれておりますが、クルーズ船による観光客は購買意欲が高いとも聞いております。クルーズ船の寄港によりもたらされる効果として、外国人クルーズ客1人当たりの消費額は幾らか、また、全体としてどのくらいの経済効果をもたらすと考えているのか、お尋ねいたします。
続いて、そのような経済効果は福岡市が空港、港湾の利便性が高く、ゲートウェイとして機能していることに加え、九州新幹線の全線開通を受け、他県への移動がより短時間で可能となっている状況などから、福岡市のみに恩恵をもたらすのではなく、都市圏や九州各地へ広がっているものと考えておりますが、外国からの観光客が都市圏や九州へもたらす影響についてどうとらえておられるのか、また、都市圏や九州各県との協力体制のようなものはあるのか、お尋ねいたします。
そして、福岡市の準備、体制面でありますが、福岡市が経済観光文化局という組織をつくったことで国際観光の振興にも役立つものと思っておりますが、具体的にどのような効果をねらったものか、お尋ねいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

経済観光文化局長

まず、国内及び外国人観光客の市内における1人当たりの消費額についてでございますが、平成21年度福岡市観光客動態調査によりますと、宿泊費や買い物代、土産代、市内交通費などを含む観光消費額は、国内観光客のうち、日帰り旅行で約1万5,000円、宿泊を伴う旅行で約2万7,000円となっております。また、外国人観光客につきましては、約4万2,000円となっております。
次に、外国人クルーズ客の消費額につきましては、平成22年の福岡アジア都市研究所の調査によりますと、消費額が大きい中国人観光客の1人当たりの消費額は約4万4,000円との推計があり、ことしは中国からのクルーズ船が46回の寄港予定であることから、その定員最大で合計約55億円程度が見込まれ、その他、韓国などからのクルーズ客の消費額を加えますと、概算で約80億円程度の消費効果があるものと考えております。なお、クルーズ船の経済効果につきましては、本年度、改めてアンケートなどで具体的に調査を行い、直近のデータの把握に取り組んでまいります。
次に、外国人観光客の広域的な影響につきましては、平成21年の福岡市観光客動態調査によりますと、福岡市を訪れた外国人観光客のうち、約7割もの方が市外にも立ち寄っておられます。主な立ち寄り先といたしましては、福岡県内では太宰府天満宮が最も多く、九州では阿蘇や別府などを訪問しております。九州新幹線が全線開通したことで、福岡市の九州のゲートウェイとしての機能が一層充実し、広域的な効果も高まっているのではないかと考えております。また、都市圏や九州各県との協力体制につきましては、福岡都市圏におきましては、福岡地区観光協議会を設置し、都市圏の観光連携を図っております。また、九州縦断ルートや西九州ルートなどで関係自治体と各種広域観光協議会を設置し、国内外の観光客誘致に向けた共同事業を実施し、九州の広域観光を推進しております。
次に、経済観光文化局を設置することによって国際観光の振興にどのような効果があるのかとのお尋ねでございますが、日本政府観光局の調査によりますと、外国人観光客が訪日前に期待したこととして、食事、ショッピング、歴史的、伝統的な景観、旧跡が上位に上げられております。福岡市におきましても、食やショッピングなど従来の都市型観光の充実に加えまして、これまで十分に活用されていなかった歴史的文化資産をさらに魅力ある観光資源に磨き上げるとともに、近年、アジアでも注目を浴びておりますファッションや音楽、映像などの福岡の強みでもございます資源も積極的に観光に生かすという観点から、局を再編し、海外などからの集客の向上を図っていくものでございます。以上でございます。

今までの御答弁にありましたように、たくさんの外国の方に訪れていただくことは多大な経済効果があります。これは観光に直接かかわる方だけでなく、福岡市内各所にさまざまに広がりがあると思います。当然、このような経済効果は大変わかりやすい好影響と言えると思います。ここまで伺ってきたようなさまざまな市の取り組みはもちろん大切であり、より工夫を凝らし、効果的に実施していってほしいと思います。しかし、私が外国を訪れたときにも感じることですが、観光客が一番うれしいのは、地元の人々に喜んで迎えられることであると思います。福岡市で多くの市民がおもてなしの心を持ち、意識改革をし、外国人観光客がたくさん来てくれてうれしいなと思って迎えること、それが一番重要であると思います。観光に直接かかわっている一部の人たちだけでなく、市民のだれもが訪れた観光客におもてなしの心が伝えられるようになれればすばらしいと思います。残念ながら、まだまだその意識の広がりは十分とは言えないと思っております。ユニバーシアード福岡大会のときに、校区ごとに国を応援するという工夫を凝らして大変盛り上がったように、市民全体で外国人観光客を喜んで迎えるような機運が必要だと思います。それこそ、まずはあの象徴的なオープントップバスが通ったときに、その街道沿いの市民の皆さんがバスに向かって手を振るような、そんなことから始めてもいいのかもしれません。小さなアクションでございますが、きっと乗っているお客さんにとっては心に残るとても温かい光景になると思います。
福岡市が国際都市となっていく過程においては、いいことばかりがあるのではなく、さまざまな摩擦や問題が生じてくると思います。現に今でもたばこやごみのポイ捨てや、マナー違反によるトラブルなど具体的な問題も生じているのは聞いております。また、クルーズ船の寄港の際などには多くの外国人が訪れる半面、観光バスが天神地域に集中し、混雑するような状態も生じております。国によって異なる生活習慣、文化があるわけですから、そのようにバックグラウンドが違う人と人が触れ合えば、相互の理解不足などによって問題が生じることも当然予測されることでございます。しかしながら、グローバル化が進展する中、それら異なる生活習慣、文化の接触は避けられないことであり、課題を解決しながら進んでいくことを考えていかなければならないと思います。
私は、福岡市が文化や生活習慣の違いなどを乗り越え、市民全体が主体となっていち早く日本人と外国人とが共生するおもてなしの心に満ちた真の国際都市になってほしいと思っておりますが、市長の決意をお伺いして私の質問を終わります。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

市長

福岡市が存在感のあるアジアのリーダー都市になるためには、海外の方々から真の国際都市として認めていただくことも重要でございまして、その牽引力となるのが観光・集客の振興だとも考えております。そのために、ことしは観光元年だということで経済観光文化局もスタートさせましたし、また、福岡の顔としても福岡オープントップバスが運行を始めました。これも非常にたくさんの方に乗っていただいておりますし、よそから来た方にも大変喜んでいただいているというふうに聞いております。
私は今、津田議員が御指摘のような、例えば、道行く市民の皆さんがオープントップバスに乗っている観光客の楽しそうな表情も見ながら、さらにそういった皆さんに手を振るみたいなコミュニケーション、そういったことによって市民の側も観光されるまちに住んでいるという気持ちも醸成されていきますし、また、市民と手を振り合えて、何とも言えないその場の一体感があったというような感想も聞いておる次第でございます。海外からお客様を迎えるに当たっては、当然多言語対応など受け入れ環境を充実させていくのももちろんなんですけれども、市民挙げての歓迎ムードの盛り上げ、これもまさに魅力ある国際都市としての福岡を印象づけて、ひいては海外における福岡のブランド力を向上させるものにつながるというふうに思います。
私もこの土日、隣の釜山でライオンズの国際大会がありまして、4年後、福岡も国際大会ということで、そこに参加をしてきたわけなんですけれども、ベクスコという超巨大なコンベンション施設がオープンしたばかりでした。これも物すごい大きさなんですけれども、そういったハードの整備がすごいなと思った一方で、釜山のいろんな町々で各お店の皆さんも本当に受け入れムードというか、大歓迎ムードを市民挙げてしている、また、子どもたちも含めていらっしゃいというような、そういう声をかけてもらったというのは非常に印象的でした。このために今年度策定いたします新たな集客戦略におきましても、飲食店とか小売店における外国語対応ですとか、市民のおもてなし意識の啓発など外国人訪問客の受け入れ環境の充実を柱の一つとして検討しますとともに、実際にこの秋には大型国際コンベンションなども開催されます。そういった場において、企業や、そしてまた、市民の皆様とともにいろんな歓迎行事を開催するなど、津田議員のおっしゃるとおり、オール福岡でホスピタリティーあふれるおもてなしのまちづくりを進めていきたいと考えます。以上です。

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津田信太郎 市政相談所

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